熊本県天草郡下島西海岸付近の地域で産出される、釉および素地のどちらにも使用される陶磁器原料になる陶石です。この陶石で作成されたものは強く頑丈で濁りがなく美しく仕上がる特徴があります。

天草陶土、天草石とも呼ばれ、日本で産出される陶石(磁器原料)の8割を占めています。

有田の泉山陶石と熊本の天草陶石は、他の原料と配合をせずこの石だけで磁器が作れるという、世界的にも他に類を見ない珍しい磁石で、良質な原料のため現在も国内だけではなく、海外にも搬出されています。国内では主に有田焼、波佐見焼、清水焼等の陶磁器の原料と高圧送電用のガイシに使用されております。

有田焼はもともと有田町の泉山陶石を原料として作られていたのですが、大正時代以降は天草陶石を主に使用しています。

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