“間もなく誕生400周年を迎える有田焼。この節目に際して、有田焼の故郷である有田町では、さらに有田焼の知名度を高め、さまざまな人に親しみを持ってもらえるような取り組みを行います。

有田焼 400年 イメージ

有田焼創業400年の記念事業

日本の磁器、そして有田焼は2016年に誕生400周年を迎えます。そこで、佐賀県と有田町では、有田焼創業400年事業を行います。これまで、1916年に有田焼誕生300年を記念して陶山神社に陶祖である李参平の記念碑を建立、1866年には350年記念事業として九州陶磁文化館の設立、窯業大学校の設立などが行われてきました。400年記念事業では、有田町を中心として佐賀県各地で数多くの事業が行われます。

有田焼創業400年マスコットキャラクター

セラミー
セラミー

有田焼創業400年記念事業を盛り上げるために、マスコットキャラクターが生まれました。名前は「セラミー」。このキャラクターは1996年に行われた「ジャパンエキスポ佐賀 ’96 世界・炎の博覧会」のマスコットキャラクターとして活躍しており、今回20年ぶりの登場になります。丸い顔に炎を思わせる赤い頭髪が特徴で、名前はセラミックが由来になっています。

 

ありたん

有田町には有田陶器市マスコットキャラクター、「ありたんがおり」がいます。こちらは有田焼のどんぶりを被っています。このキャラクターとセラミーは友達であり、協力して記念事業を盛り上げるために各種イベントに参加するそうです。また、セラミーのダンス曲「可愛いかね~セラミーちゃん」が製作され、子供からお年寄りまで親しめる雰囲気を盛り上げます。

有田焼創業400年記念事業のコンセプト

有田焼創業400年事業実行委員会では、今回の事業が一過性のものでは終わらないことを目指しています。有田焼の歴史を振り返り、海外とのつながりを強化し、有田焼を再興させ、より革新的な方向へ進めること、つまり、再び有田焼を世界的ブランドとして構築し、ひいては佐賀県全体の魅力を発信、佐賀ブランドを確立することを目標としているのです。

佐賀県有田町街並み佐賀県や有田町の開催する記念事業関連行事

2016年を迎える前に、多くの行事や活動が企画、実行されています。2012年には有田焼400年フリーペーパーが作成され、配布されました。そして、有田焼や企業業界の復活について話し合うシンポジウムを開催。「日本磁器誕生・有田焼創業400年公式ホームページ」が開設され、ウェブサイトの形で世界中に情報発信をしています。 また、有田焼創業400年事業の佐賀県プランを策定し、指針を定めました。2014年11月には有田焼創業400年事業のプレ事業として、第31回「伝統的工芸品月間国民会議全国大会」を佐賀県で開催します。また「酒器プロジェクト-酒蔵とのコラボレーション-」を開催し、地元の酒蔵とのコラボレーションで新たな酒器を開発するイベントを行うことが決まっています。 その他、毎年開催されている有田陶器市や有田陶磁器まつりも400年記念事業の重要構成イベントとして拡大開催し、さらに一年間を記念イヤーとして多くのイベントを行うことが謳われています。400年事業のメーン行事のひとつとして位置付けられている「世界陶磁器フェスティバル」は、町全体を見本市会場として、子どもの陶芸展から伝統工芸士、窯元作品の展示会などを計画。企業主体のイベントではなく、民間の活力を生かす行事を目指しており、町内の日本民家や庭園を活用して展示スペースとしたり、全国・世界から来訪した人たちが宿泊できたりする準備をしています。町が丸ごとショッピングセンターになるよう、全体の販売力をアップさせ、観光者に有田焼を購入してもらうような町づくりを構想しているのです。 やる気モリモリ事業 有田町民を対象に町内会や商店街団体、ボランティア団体など、各種民間団体にもイベントの企画、応募を募り、実行委員会が支援する「やる気モリモリ事業」を募集しています。これまでに有田町の史跡や街並みを歩くウォーキングイベント、400年記念事業を盛り上げるようなコンサートや展示会などが実施されています。有田町内の窯元の煙突にサンタの人形を設置して写真コンテストを開催するといったユニークな試みも行われています。

シンボルロゴの利用 有田焼創業400年シンボルロゴ

記念事業を周知する活動も多方面で行われています。400年事業実行委員会に申請すると400年PR用のぼり旗の無料貸し出しが行われたり、町内各所にシンボルロゴやセラミーのゴムスタンプ台が設置されたりしています。シンボルロゴ入り名刺用台氏や、名刺貼付用シンボルマークシールも無料配布され、有田町周辺に勤務する人たちの力を積極的に借りて記念事業を告知する企画を行っています。

日本磁器誕生400年記念祭

有田町のイベント会場、炎の博記念堂を含む歴史と文化の森公園を中心に、日本磁器誕生400年記念祭を開催します。これはこの事業のメーン会場であるというコンセプトで、総合情報センター機能や、ツアーガイドセンター機能を持たせ、この事業全体、有田町、有田焼への理解を深める場所とします。また、テーマパビリオンを設置し、映像や展示で未来の有田の姿を公開します。テーマ別のイベントも開催され、今後も有田町に何度も訪れたくなるような催しを目指しているのです。”