京焼の永楽家で代々作られる陶器のことで、江戸時代、文化(1804-1830年)年間に永楽善五郎と呼ばれる京都の陶芸家が始めたものです。

永楽の名は、十一代保全が、1827年に、紀州藩十代藩主徳川治寶の別邸西浜御殿の御庭焼開窯に招かれ、作品を賞して「河濱支流(かひんしりゅう)」の金印「永樂」の銀印を拝領したことによるものです。以降、「永樂」の印章を用いると共に12代・和全の代から永樂姓を名乗り、さかのぼって了全と保全も永樂の名で呼ばれています。

作品の特徴は、赤絵・金襴手(きんらんで)などです。

ただし、中国明の永楽(1403-1424年)年間に景徳鎮官窯で焼かれた磁器のことを指すことがあります。

有田焼 用語辞典(目次)