正式名称をオランダ語でVereenigde Oostindische Compagnie(略称VOC)といい、1602年3月20日にオランダで設立された世界初の株式会社になります。

東インド(東洋)貿易とその植民活動を目的としており、会社といっても商業活動のみでなく、条約の締結権・軍隊の交戦権・植民地経営権など喜望峰以東における諸種の特権を与えられていました。資本金約650万ギルダー、本社はアムステルダムに設置され、重役会は17人会(Heeren XVII)と呼ばれた。18世紀末に政府により解散させられました。

1650年には初めてオランダ東インド会社が伊万里焼(有田焼)を購入し、ハノイに納めた後、品質水準が確認されたため1659年(万治2年)より有田焼が大量に中東やヨーロッパへ輸出されるようになりました。

オランダ東インド会社は有田焼の輸出に大きな貢献を果たしたといえます。

輸出された磁器の中には、オランダ東インド会社の略号VOCをそのままデザイン化したものや、17世紀末ヨーロッパで普及・流行が始まった茶、コーヒー、チョコレートのためのセット物までもあったといわれています。

オランダ東インド会社では、もともと中国の景徳鎮の磁器を扱っていたのですが、明末清初に中国国内の混乱のため中国磁器を輸出することが出来なく、代わりに有田の磁器がスライドされたとも言われています。

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